先日改刻のご依頼をいただき、思い出の品をお持ち込みいただきました。
亡くなったお父様がお使いになられていたものを、息子さんが引き継ぐ形で使用したいとの事でした。
今回は象牙の改刻。
象牙の印材は程よく朱肉を吸い上げていたため象牙も乾燥しきらず、いい状態を保っておりました。
改刻するにはまず彫ってある文字を削る作業を行いますが、弊社では必要以上に削ったり切り落とすということはせず、可能な限り印材が長い状態を保つように磨り潰します。
画像でもわかるようにケースの隙間も僅かしか出来ないため、そのまま収納しても印材が動いて枠が欠けるということはありません。
(一部ボカシをいれております)
面訂が終わった後、一級技能士が字入れ→彫刻し直し今回の依頼は無事完了しました。
書体は印相体をご希望されたので、専門の鑑定士による鑑定も行い字入れの際にどれだけ枠に接点を設けるかなどを連携して行っております。
象牙を改刻し直した事で、これから50年以上使用することの出来る印章になりました。
象牙は昨今価格が高騰気味ですので、手持ちの印材を改刻することで価格を抑えることが出来ますので、ぜひご活用下さい。
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